妊娠時の子宮頸部結合組織線維の生化学的研究特に酢酸可溶物質及び尿中酸性ムコ多糖質の分析
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概要
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Harknessは妊娠中のRatの子宮でCollagenの合成が活溌に行われており, そのCollagenが娩出後子宮から非常に速かに消失するという事実を見出した. 彼はそれが腟を通して排出されるのでなく, 体内で再吸収されると結論した。これらの現象を調査するために私は妊娠子宮頚部結合組織及び分娩前後の尿中酸性ムコ多糖体の排泄について調査した. 妊娠子宮頚部の酢酸(3%)可溶物のCarboxymethyl Cellulose ColumnによるChromatographyを行った結果, 少くとも4種の蛋白に分け得たが, 第2のPeakが第4のPeakより高い以外は非妊婦のものとさして相違はなかった. 分娩前後約10日間にわたって24時間尿を採取した。その尿中酸性多糖質は Cetylpyridinium Chlorideによって沈澱して得られ, 分析を行った. その結果分娩前3日あるいは後3日以内に一時的ではあるが, 急激な上昇があった. ウロン酸に対するヘキソース, シアル酸の相応関係はなかった。シアル酸含量は常に低値であった.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1965-07-01
著者
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