哺乳動物非妊子宮筋構造に関する比較解剖学的研究
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概要
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子宮収縮の機構の研究の一環として子宮筋構造を知ることは最も重要な基礎的問題であるが, 特にヒト子宮においてはその筋組織の走向は甚だ複雑であるために, 今日尚その神秘を解明するに至っていない. そこで私は哺乳動物子宮を用いKreilkamp(1940)が行った方法を応用し, 各種哺乳動物子宮筋走向の研究を行った. これによると各動物共, 子宮筋層は内側に輪走筋, 外側に縦走筋の2層によって形成され, その間は血管に富んだ結合組織層, 即ち血管層が存在する. そして左右子宮角では腹側, 背側同時に融合が行われるのではなく, 先ず腹側か融合し次第に背側に移行するものと考えられる. また子宮広間膜の平滑筋線維は子宮の広間膜附着部から子宮壁に入り込んで, 子宮の外縦筋層の1部を形成する. そしていずれにせよ多胎動物では子宮角が長く, 単胎動特になるにつれて, 子宮体部の完成発達と共に子宮角が次第に短縮する.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1965-11-01
著者
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