組織化学的にみた各種ホルモンの子宮内膜に及ぼす影響
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概要
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先に著者は人子宮内膜の核酸, 多糖類及びアルカリフォスファターゼ(以下Al-Phos.)について, 正常及び異常例に関する発現存在様式を述べた. こゝに以下記す如く各種ホルモン剤を投与することによって起る内膜の変化について検索した. 第一に機能性出血患者にルテニンを服用せしめたが組織化学的に特別の変化はない. 次に内膜機能不全例に対して種々ホルモンを投与した. 即ち, 先に著者は卵巣機能不全患者殊に不妊症内膜について正常内膜と異る点を指摘したが, それらにホルモンを与える事によって起る変化をHE染色による病理組織像に組織化学的所見を対比せしめて観察した. しかしながら満足すべき充分の結果は得られなかった. 第三に長期間無月経の子宮内膜に比較的大量のホルモンを投与したが, 内膜の組織化学的活性に充分の結果はなかった.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1965-10-01