札幌医科大学産婦人科学教室に於ける腟式広汎性子宮全摘術及び系統的腹膜外リンパ系廓清術兼腟式広汎性子宮全摘術による子宮頚癌治療成績の検討 (1957年〜1961竿)

概要

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札幌医科大学産婦人科学教室では子宮頚癌患者に1957年以来腟式広汎性子宮全摘術を行ない, 1958年からは系統的腹膜外リンパ系廓清術を併せ行なっている. 今回は i) 腟式広汎性子宮全摘術のみの場合, ii) 系統的腹膜外リンパ系廓清術兼腟式広汎性子宮全摘術の治療成績を検討してみた. 腟式広汎性子宮全摘術のみを行なったものは第1期11例, 第II期16例, 第III期1例であり, その5年健存者は各々, 8例, 9例, 1例で治癒率は第1期72.7%, 第II期56.3%, 平均64.3%である. 系統的腹膜外リンパ系廓清術兼腟式広汎性子宮全摘術を行なったものは第1期58例, 第II期84例, 第III期6例であり, その5年健存者数は各々49例, 67例, 3例であり, 5年治癒率は第I期84.5%, 第II期79.8%, 平均80.4%であり, 系統的にリンパ系を廓清することにより, 治癒率は第II期において著しく上昇した.
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1968-03-01