Prolactin分泌予備能判定による潜在性高Prolactin血症の診断

概要

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潜在性高Prolactin血症の診断基準を明らかにするために,夜間に30ng/m1以上の高値を示した15例の潜在性高Prolactin血症と25例の正常例とを比較検討した.検討はProlactin分泌基礎値及び,TRH500μg負荷による分泌予備能を測定することにより行なった.その結果1.潜在性高Prolactin血症を,分泌基礎値により,正常群から除外診断することは,本質的に困難である.2.TRH500μg負荷テストにより,頂値が150ng/mlをこえるものは,潜在性高Prolactin血症と診断し,また,120〜150ng/mlにあるものは,その疑診をおくことができる.3.TRH500μg負荷により,頂値が120ng/ml未満のものは,Prolactin分泌は正常と考えられる.4.Prplactin分泌基礎値からみたとき,25ng/mlをこえるものを,高Prolactin血症とすることが妥当である.また,実臨床的レベルにおける基礎値の正常上限値は,20ng/mlとすることが妥当と考えられる.
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1987-04-01