Enzyme Immunoassay による Prostaglandin f_<2α>測定法の開発
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概要
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バイオハザードの少ないenzyme immunoassay法(以後EIAとする)によるProstaglandin F_<2α>(以後、PGF_<2α>とする)測定法を開発した。1)PGF_<2α>に対する抗体は、bovine serum albumineとPGF_<2α>を酸無水物法にて結合させ、家兎に免疫し作製した。2)EIAは、二抗体法で行ない、酵素としてβ-Galactosidase(β-D-Galactoside galactohydrolase:EC3.2.1.23以後、β-Galとする)を用い、酵素活性は、螢光法により測定した。3)β-Gal.とPGF_<2α>との結合法は、酸無水物法を用いた。結合比は、1対10前後のモル比のもので、最も感度の高い測定系が得られた。4)用いた抗PGF_<2α>抗血清の、他のProstaglandins(以後、PGsとする)であるPGE_1、PGE_2、PGF_<2α>-MUMとの交叉反応率は、いずれも0.1%以下を示した。5)PGF_<2α<濃度5pg〜100pg/tubeで測定が可能であった。6)Intra-assay variationは、13.8%、n=5、mean 47pg/tube、及び、17.4%、n=4、mean 110pg/tubeであり、Inter-asssay variationは、13.7%、n=5、mean 19.5pg/tube、及び、6.7%、n=5、mean 52.4pg/tubeであった。回収率も102.3%(S.D.=11.0、r=0.95)と良好な値であった。7)Radioimmunoassay法(以後、RIAとする)との相関は、r=0.84を示した(y=1.58_X-0.95)。8)検体からのPGF<2α>の抽出法は酢酸エチル法を用いた。実際に臨床応用として、月経第二日目の月経血中PGF_<2α>濃度を測定した。平均20.9ng/ml(S.D.=11.4、n=18)であった。
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1987-02-01
著者
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