単クローン抗体により検出される絨毛癌関連抗原のヒト癌組織における発現の分布
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概要
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絨毛癌の特性を検討する目的で, 絨毛癌関連抗原を認識する単クローン抗体TM7-3, TM3-8を用いて, Oncotrophoblast antigenと考えられる物質の発現を種々のヒト癌組織において免疫組織学的に検討した。その結果, 以下のことが明らかになった。1) 正常ヒト組織において, 胎児, 成人臓器ともに, 腎尿細管の一部, 膵管上皮と反応し, 他の臓器, 組織とは反応しなかった。2) 腫瘍組織では子宮頚部扁平上皮癌と反応せず, 子宮体部腺癌, 卵巣腺癌などと反応した。3) 子宮体癌では, 癌組織の分化度に関連して, 高分化なものに抗原が認められる傾向を示した。4) 卵巣癌においては, とくに非ムチン性上皮性腺癌に反応した。5) TM7-3, TM3-8の両抗体は, 種々の癌組織において同様の反応パターンを示した。
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1988-12-01
著者
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