ULTRASTRUCTURAL AND ENDOCRINOLOGICAL STUDY OF THE HUMAN ENDOMETRIUM AND DECIDUA USING THE ORGAN CULTURE METHOD

概要

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子宮内膜の生態研究の為, 器官培養法を応用し, 増殖期間質細胞が様々な修飾を受けて完成された脱落膜細胞へと変貌する過程を超微形態学的に検討し, それと同時にプロラクチンを産生する内分泌臓器としての可能性を内分泌学的にも明確にした. 増殖期および分泌期初期の子宮内膜間質細胞は, 器官培養により胞体が大きく円形となり, 分泌期後期やプロゲステロン投与の細胞では, 細胞質における蛋白合成系の活発化が見られた. 脱落膜細胞では, この傾向が一層著明になり, ゴルジ装置の発達が見られ, 粗面小胞体内腔には, electron denseな物質が貯留していた. 一方, プロラクチン産生は増殖期内膜から脱落膜に到る迄のいずれからも見られた. 以上の実験成績から次のことが明らかにされた. 1) 今回用いた器官培養系は, 子宮内膜の培養に適している. 2) 子宮内膜間質細胞は, 性ステロイドホルモンの作用を受けて増殖期から始まり分泌期, 脱落膜細胞へと徐々に種々の要素を加えながら, 質的, 量的に分化成長し, やがて完成された脱落膜細胞となる. また, 内因性, 外因性のプロゲステロンはヒトの脱落膜化のinducerになりうる. 3) 子宮内膜及び脱落膜はプロラクチンを産生分泌し, プロラクチンの産生量は, 各々の組織の間質細胞の脱落膜細胞への分化程度に応じて高くなる.
社団法人日本産科婦人科学会の論文
1988-02-01

ULTRASTRUCTURAL AND ENDOCRINOLOGICAL STUDY OF THE HUMAN ENDOMETRIUM AND DECIDUA USING THE ORGAN CULTURE METHOD

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