抗精子抗体の検出におけるindirect immunobead testと精子不動化試験の比較に関する検討
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概要
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不妊患者75例の血清を用いて, indirect immunobead test (indirect IBT; IgG・IgA)と精子不動化試験(SIT)を行い, 両者を比較検討し, 以下の知見を得た. 1) IBT陽性は23例あり, SIT陽性の14例をすべて含んでいた. 2) IgG・IgAのIBTがともに陰性であった52例は, すべてSITも陰性だつた. 3) SIT陽性14例は, IBTではIgG-IB (immunobead)の付着をすべてに認めたが, このうち4例にはIgA-IBの付着を認めなかつた. 4) IgG-IBは, SIT陽性14例中, 12例では精子頭部と精子尾部末端の両部分に付着し, 残りの2例は精子尾部末端への付着のみを認めた. 以上より, 1) IBTはSITよりも広く精子付着抗体を検出できる, 2) IBTはSITのスクリーニングに使用できる, 3) 精子不動化抗体はIgAよりもIgGが主体である. 4) 精子不動化抗体には, 精子のさまざまな部位に付着する抗体が含まれる, ことが示唆された.
- 社団法人日本産科婦人科学会の論文
- 1992-12-01
著者
-
宮川 智幸
東京・虎の門病院
-
塩田 恭子
虎の門病院産婦人科
-
宮川 智幸
虎の門病院産婦人科
-
伊豆田 誠人
虎の門病院産婦人科
-
佐藤 孝道
虎の門病院産婦人科
-
高橋 敬一
虎の門病院産婦人科
-
東梅 久子
虎の門病院産婦人科
-
児島 孝久
虎の門病院産婦人科
-
為近 慎司
虎の門病院産婦人科
-
塩田 恭子
虎の門病院(共済)
-
高橋 敬一
不妊・微量元素研究会
-
為近 慎司
アモルクリニック
-
伊豆田 誠人
虎の門病院
-
児島 孝久
虎の門病院呼吸器科
-
佐藤 孝道
虎の門病院
-
東梅 久子
虎の門病院
-
東梅 久子
虎の門病院(共済)
-
東海 久子
虎の門病院(共済)
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