量子論の発展における Einstein の役割
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
量子論の開拓における Einstein の業績は顕著なものであったが, のちに量子力学の批判者として終始することを考えあわせると, その歴史的な役割についての評価は単純に片付けられない。小論では, Einstein の量子論研究から量子力学批判にいたるまで, 一貫してみられるかれの物理学観を考えてみながら, 確率・統計論的方法をあくまでも探究の論理として限定したとらえ方をしていることに注目する。とくに Einstein の光量子論が現われる過程を, 物理学史的に歴史現象として考察すれば, このような Einstein の学問的構想が初期の研究過程のなかにも, はっきりと指摘できることを論述した。
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1970-02-05
著者
関連論文
- 創立100年記念事業始末記 : 創立100年記念事業実行委員会から(日本物理学会創立100年記念特別講演)
- 27a-F-1 日本における物理学の自立
- 4p-G-5 仁科関連資料と日本の物理学史
- 1p-M-9 日本の物理学と仁科芳雄
- 28p-U3-6 物理学会・委員会資料(1946〜1955)
- 2p-J-14 量子力学の形成と確率概念
- 29p-Y-9 量子力学のヒルベルト的構想
- 2a GH-11 中間子論の形成過程
- 3a-AB-7 日本の物理学の歴史的特質
- 11a-U-8 日本の物理学の形成過程
- S. Nakayama, D. L. Swain and E. Yagi編 : Science and Society in Modern Japan ; Selected Historical Source, University of Tokyo Press, Tokyo, 1974, xxiii+337ページ, 23.5×15.5cm, 5,700円.
- 物理学史への道 : 京都時代よりの広重徹
- 5p-M-2 広重徹と物理学史・方法論の反省
- マックス・ボルン著, 若松征男訳: 私の物理学と主張, 東京図書, 東京, 1973, v+161ページ, 19×13.5cm, 680円
- 3p-J-2 力学と東洋思想・老築忠雄
- 11p-R-5 W.Gibbs の統計力学
- 古典を読むこと
- 3p-G-8 Einstein の物理学的構想
- 量子論の発展における Einstein の役割
- 現代物理学のわが国への導入 : 物理学史
- 1p-H2-9 理化学研究所における研究分野の調査(1p H2 物理学史)