酸化物がつくる異常金属相 : 強相関電子材料
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
遷移金属酸化物が物性科学的に興味深い対象であることは,古くから認識されてはいたが,理論的な取扱が困難な強い電子間相互作用-電子相関効果-をあらわに考慮しなければならないこともあって,その電子物性の研究は半ば冬眠状態にあった.しかし,銅酸化物系高温超伝導の熱病を契機として,強相関電子系の物理の理解が進みはじめ,いまや「強相関電子」は物質科学のみならず,次々世代電子材料の可能性を語るうえでの,不可欠なキーワードとなりつつある.そのプロトタイプとしての3d遷移金属酸化物を例にとり,価数(電子数)制御によって出現するモット転移近傍の異常金属相の物性とその材料物理としての展開の可能性を探りたい.
- 社団法人日本物理学会の論文
- 1994-08-05
著者
関連論文
- 次世代の電子技術 強相関電子材料
- 光で起こす相転移 : π共役高分子ポリジアセチレン
- 極低温電顕法による電荷・軌道整列状態の層状ペロブスカイト型マンガン酸化物の超構造解析
- Aサイト秩序型ペロブスカイトの構造物性
- LaMnO_3における軌道波励起 : 磁性体物理
- 強相関物理工学(21世紀COEプログラム)
- d電子系の金属 : 絶縁体転移 : 電荷ダイナミクスの観点から (強相関系の金属-絶縁体転移)
- ペロブスカイトMn酸化物の磁場誘起物性
- 酸化物がつくる異常金属相 : 強相関電子材料
- n型高温超伝導体
- ローレンツ電顕法によるスキルミオン格子の観察