随意動作に先行する脳運動関連電位

概要

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Korn huber & Deeke(1965)^<4)>の研究報告以来,随意動作に伴なって頭皮上に4つの電位変化が出現することがわかっている。本研究においては,4つの電位変化の中のN_1電位に特に論旨を限定して,著者たちの予備実験や柴崎の報告^<8)>にある通り,「N_1電位は導出部位Czを除けば,ほとんどの結果が動作肢と反対側の運動野相当部位上で優位を示した。」という結果を,双極導出法を用いて詳細に確認することが本研究の目的である。さらに,加えて自発動作に先行して頭皮上に出現する陰性電位は予告刺激のみに依存して出現するのか,それとも動作駆動の準備状態形成に関与するものなのかも検討し,CNVとN_1電位の相蓮を論じることも本研究の目的の一つである。本実験の緒栗を要約すると次のようになる。1.単極導出法で得た結果,N_1電位の振幅はすべての動作遂行において,導出部位Czで最大を示した。2.双極導出法で傷た結果は,N_1電位の振幅は中心領内の組合せにおいては,相対的に低い傾向を示し,中心頒と他の導出部位との組合せにおいては,相対的に高い傾向を示した。3.頭皮上全体から判断すると,N_1電位の振幅は中心領野において高い傾向にあった。4.特に,CNVの潜時とN_1電位のそれの間には明白な相違が確認された。5.CNVは,導出部位Czを除いて,ほとんど同じ振幅を示しながら,前頭から中心頒まで広範囲に出現した。
日本体力医学会の論文
1978-12-01

随意動作に先行する脳運動関連電位

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