皮脂分泌の動態に関する研究(その1)
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概要
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基本的な皮脂分布の状態を知るために6実験を行ったが,次のような結果を得た. 1) 分泌量の個体差は著しい. 2) 皮脂分泌には"生体リズム"がある.(1)1日を午前,午後,就寝時と余暇の3区分にすると毎日午後の採取で最多量の分泌があった.(2)1年では全体量として5月と10月に急減少という,"特異現象"を生じた.(3)脂質のトリグリセライドと遊離脂肪酸の比率で,6月と8月に遊離脂肪酸の増大があった.3)恩春期の男女ば分泌機能が良く,牲に男子の方が盛んである.4)運動量が多い時は分泌量も多い.5)肥満型の分泌は,普通時少なく運動をすると増大する.ヤセ型はこの逆であり,普通時の分泌機能が活発で脂肪沈着の少ない原因と恩われる.6)静的筋労作により皮脂量は2倍近く増加した.7)精神的労作による分泌はコンスタントに,かなりの量が認められ,活発に分泌が行なわれていると推測される.以上の実験から,人為的に分泌を促進させることは可能であり,肥満者の体重調節にもこれが応用できると考えられた.
- 日本体力医学会の論文
- 1974-12-01
著者
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