高年者の運動能の一解析
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概要
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平均年令,67.6才の男子15名,平均年令67.3才の女子30名の64〜72才の老人45名を対象として,20cmの高さを有する踏み台昇降運動に伴う,心拍数,血圧の変化を観察するとともに,伸脚力,屈腕力を判定して次のような結果を得た。1)(a)任意に踏み台を昇降させる。(b)一分間20回のメトロノームに合せて規則正しく昇降させる。(c)出来るだげ速く昇降させる。という三種の運勤負荷の際,20回の昇降を完了するまでに要した時間に大差が認められないが,心拍数上昇の程度には,著明な差がみられた。2)踏み台昇降回数を増加させるに従って心拍数は比例的に増大した。3)心拍数が増加しても,収縮期血圧,拡張期血圧ともに変化しなかった。4)安静時心拍数からの心拍数増加率1.5倍を限界として考えると,任意に昇降させる場合は20回,規則的に行なわぜる場合には15回,努力させる場合は10回が限度である。5)伸脚力,屈腕力の低下ば予期されるよりも,はるかに大きい,特に屈腕力において,その程度がはなはだしい。6)体重が大きいのに,仲脚力の低下が強いという点が,緒み台昇降運動が過負荷となる理由の一つであると考えられる。
- 1969-06-01
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