骨ページェット病の治療における骨代謝マーカーの変動
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概要
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頭痛を主訴とした骨ページェット病患者に対し, 破骨細胞による骨吸収を抑制する目的でelcatonin 40IUを6カ月間連日静脈内投与するとともに, 四肢の廃用性筋力低下の改善を目的とした運動療法および温熱療法を行った.入院時検査では, 血清アルカリフォスファターゼ(Alp)濃度, 血清オステオカルシン(bone Gla protein)濃度, 尿中ハイドロキシプロリン/クレアチニン比(HP/Cr), 尿中ピリジノリン/クレアチニン比(Pyr/Cr), 尿中デオキシピリジノリン/クレアチニン比(Dpyr/Cr)は高く, 骨形成と骨吸収の亢進を示した.治療開始6カ月後, 頭痛は軽快し, 日常生活の活動性が高まった.検査結果では, 血清bone Gla protein濃度は不変であったが, 血清Alp濃度および尿中HP/Crはおのおの最低値まで低下した.尿中Dpyr/Crおよび尿中Pry/Crは経時的に低下する傾向を示したが, 尿中Dpyr/Crは尿中Pyr/Crに比べ骨吸収マーカーとしての特異性が高かった.
- 社団法人日本リハビリテーション医学会の論文
- 1996-05-18
著者
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