脳幹・高位頸髄損傷患者に対する米国における横隔膜ペーサーの使用経験と問題点
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概要
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15例の無呼吸を伴った脳幹・高位頸髄損傷患者に横隔膜ぺーサー(DP)を使用した.11例がfull time respirationに達し,2例がhalf time respirationに達した.以上の13例中6例がDPとは直接関係のない精気で死亡したが,現在7例の患者がDPを連続して使用しており,そのうち1例は18年間使用している.2例が失敗している. 以上のDPの使用経験を分析して,その問題点を検討した.成功の要因の中で重要なのは患者選択であり,まず第一に横隔膜神経のviabilityを経皮的横隔膜神経試験を使って確認しなければならない. DPの電極には単極を使用し, 頸部にて横隔膜神経に設置する. 幼児では時に胸部にて横隔膜神経に電極を設置する必要がある.また,脳神経外科医,リハビリテーション医,呼吸療法士,biomedical engineer,家族の協力が必要である.
- 社団法人日本リハビリテーション医学会の論文
- 1990-09-18
著者
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中島 啓次
順天堂伊豆長岡病院脳神経外科
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SHARKEY Paul
Division of Restorative Neurology, Baylor College of Medicine
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Sharkey Paul
Division Of Restorative Neurology Baylor College Of Medicine
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