情報ネットワーク財の普及特性および互換戦略
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概要
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情報関連財に代表される「情報ネットワーク財」の中には、その利用に習熟を必要とするものが多い。このような財は製品の普及動向に独特の特徴を持つが、それは情報ネットワーク財に固有の性質、すなわちネットワーク外部性に加えて、習熟が消費者の便益に影響を及ぼすためである。本稿では、その特性を明らかにするために、習熟を必要とする情報ネットワーク財の普及モデルを構築し、シミュレーションを行う。それにより、市場がロックインした後に独占状態となる傾向が、特殊習熟により緩和されることが明らかになる。さらに、市場競争に敗れた企業は互換戦略を採ることが可能であるが、互換戦略はロックインした後、早い段階で選択されるべきことが明らかになる。
- 日本社会情報学会の論文
- 1999-09-30