韓国と日本の大学生における対人不安と同一性, 公的自己意識, 相互依存的自己との関係
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
本研究は対人不安が日本文化を反映した日本人の特徴であるという意見に疑問を呈し, 同じ東洋文化である韓国大学生272名と日本の大学生250名を対象にした比較文化研究を行った.青年期の発達課題である同一性の確立, 公的自己意識, 及び相互依存的自己という3つの要因を取り上げて, 共分散構造分析により対人不安発生の因果構造を検討した.その結果, 対人不安を規定する3つの要因の影響力の表れ方には差があり, 対人不安は日本の方が韓国より高いことが見出されたものの, 対人不安に影響する3つの要因のパス図が両国に共通することが示された.対人不安が日本人の特徴というより, 韓国と日本に共通する心理構造であることが示唆された.
- 2005-09-30
著者
関連論文
- 韓国の高校生における抑うつ脆弱要因としての同一性混乱
- 抑うつの概観及び抑うつ発生に関する諸理論
- P-2213 青年期の抑うつ・不安・強迫の要因である同一性混乱
- 韓国と日本の大学生における対人不安と同一性, 公的自己意識, 相互依存的自己との関係
- 不安障害の診断及び不安の心理療法