戦後日本における学校図書館改革の着手 : 1945-47
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概要
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本稿では,終戦から1947年5月までの,米軍による占領の初期における学校図書館改革の着手ついて,日米に残された史料と当時を生きた先駆者のインタビューによって明らかにした。教育改革,新教科課程の成立,学校教育法施行規則の立案,学校図書館コンサルタント招聘に関する文書によれば,1946年の秋には,すでに日米双方の中央の関係者に,学校図書館の必要性が認識されるに至っていた。またインタビューの証言によれば,学校教育現場においても,1947年の春までに,現場の教師や児童・生徒の間に読書を支える施設を求める動きが生まれてきていた。そして,1947年春に学校図書館コンサルタントのグラハムが来日したことを契機に,改革の動きは両国関係者の協同作業へと展開した。グラハムは「学校図書館の手引き」の編集作業その他を通して,日本の教育者や図書館関係者に積極的に学校図書館に関する指導および啓蒙を行い,改革の着手のためにリーダーシップを発揮した。
- 2003-02-28
著者
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