交互結実法が'青島温州'若齢樹の生育, 収量および果実品質に及ぼす影響
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
試験開始時の樹齢が5年生の'青島温州'を供試して, 枝別, 半樹別, 樹別結実および全面結実の4種類の結実方法を設定し, 果実収量, 品質および樹体生育の変化を12年間調査した.1.半樹別結実区における果実の総収量は, 樹別区, 枝別区および全面区に比べて8∿13%多かった.樹別結実区の総収量は, 全面区とほぼ同じであった.2.全面区と枝別結実区では2L級以上の大果が40%を超えたが, 樹別結実区では26%であった.樹別区では商品性の高いM・L級果実の割合が約70%に達した.3.隔年結果指数は, 全面区および枝別区で大きかった.これに対して, 樹別区と半樹別区の指数は小さく, 隔年結果性が小さかった.4.果汁糖度は樹別および半樹別結実区で高く, 全面区では低かった.着色は樹別区において最も促進された.5.樹冠容積の拡大は樹別結実区で最も大きく, 次いで半樹別区であった.15年生樹の樹別区における樹冠容積は, 全面区の1.6倍であった.6.以上の結果から, '青島温州'若齢樹における高品質果実の連年生産には, 半樹別および樹別の交互結実法が有効であり, 管理作業の容易さから判断すれば, 樹別交互結実法が適するといえる.
- 園芸学会の論文
- 2002-11-15
著者
関連論文
- ウンシュウミカンの畝立て様式の違いが樹の生育,収量並びに果実品質に及ぼす影響
- ウンシュウミカンの畝立て様式,培土の違いが土壌並びに樹体の養水分特性に及ぼす影響
- 焼成カルシウム製剤によるカンキツ果皮障害制御の可能性
- '青島温州'の強制的隔年結果栽培に関する研究 : (第3報)クロロニコチニル系殺虫剤処理によるミカン害虫省力防除方法の開発
- I117 塗布殺虫剤の接木部注入によるミカンハモグリガとアブラムシの防除効果(防除法・害虫管理・IPM)
- 小型スプリンクラーのカンキツへの利用及びその効果
- 交互結実法が'青島温州'若齢樹の生育, 収量および果実品質に及ぼす影響
- シートマルチと結実法の組み合わせによる「大津四号」ウンシュウの高品質連年生産
- '青島温州'の強制的隔年結果栽培に関する研究 : (第4報)施肥方法が結果母枝結実並びに果実品質に及ぼす影響
- 潮風被害を受けたカンキツに対する液肥、防寒資材、着花抑制処理及びせん定方法が樹体の回復に及ぼす影響
- '清見'タンゴールの品質保持に関する研究 : (第3報)生分解性フィルム包装が果実の貯蔵性に及ぼす影響
- 潮風害による樹勢低下ウンシュウミカン樹における光合成産物の転流・分配特性
- 潮風被害樹に対する摘果がカンキツの果実および樹体に及ぼす影響
- '清見'タンゴールの品質保持に関する研究 : (第2報)低温貯蔵果実の出庫時における馴化方法が'清見'の果実品質に及ぼす影響
- '清見'タンゴールの品質保持に関する研究 : (第1報)微細孔フィルムによる貯蔵が'清見'タンゴールの品質保持に及ぼす影響
- 台風9119号によるカンキツ潮風被害の実態調査と改植要否の早期判定
- '青島温州'の強制的隔年結果栽培に関する研究 : (第2報)せん定方法が結果母枝の生育、果実品質並びに収量に及ぼす影響
- 21 かんきつ園における雑草防除 : グルホシネートとDCMU・ターバシルとの混用効果
- 管理方法の違いがカンキツ苗木の生育に及ぼす影響
- 管理方法の違いがミヤウチイヨの地上部・地下部の生育並びに果実品質に与える影響
- (28) 潮風害がカンキツ樹脂病の発生に与える影響 (関西部会)
- ウンシュウミカンの交互結実栽培におけるミカンハモグリガの省力防除方法の開発(作物保護)
- ミヤウチイヨのへた落ち防止-1-へた落ち防止剤MCPBの効果
- 中晩生カンキツ類の貯蔵に関する研究-5-ハッサクのこはん症発生に及ぼす生育調整剤,貯蔵前処理および出庫時処理の効果
- 中晩生カンキツ類の貯蔵に関する研究-4-ハッサクのこはん症発生に及ぼす栽培・環境要因