リンゴ'つがる'果実の抗酸化能と含有ポリフェノール成分の関係
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概要
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リンゴ'つがる'果実の発育中の果肉ポリフェノール成分の含量・組成ならびに抽出物の抗酸化活性を調査し, また褐変がポリフェノール含量と抗酸化活性に及ぼす影響を調べた.1. 果肉の総ポリフェノール含量は開花後66日(以下, 66DAA)においては158mg/100gFWであったが, 果実の発育とともに減少し, 収穫適期の121DAAにおいては58.6mg/100gFWとなった.縮合型タンニン含量の変化は総ポリフェノール含量の変化と同様であった.2. 果肉のポリフェノール組成はカテキン類とその重合体であるプロアントシアニジン類(縮合型タンニン)が多く, プロアントシアニジン類の中では画分A-IIに属するポリマー型が特に多かった.画分B-Iに属するクロロゲン酸は総ポリフェノール中に占める割合が4%と比較的少量であった.3. リノール酸過酸化系における果肉抽出物の抗酸化活性はポリフェノール成分の濃度に依存し, 発育中の果実の抗酸化能はポリフェノール含量の減少に伴って低下した.4. 褐変処理によるポリフェノール類の減少は, クロロゲン酸よりもカテキン類およびプロアントシアニジン類で大きかった.褐変処理によるポリフェノール含量の低下は抗酸化活性を低下させた.5. 調製した各試料溶液の総ポリフェノール濃度と抗酸化活性の関係は, 標準エピカテキン溶液の濃度と抗酸化活性の関係に一致した.
- 1999-05-15
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