年平均赤道東西循環
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概要
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赤道に沿う年平均東西循環を200hPaと地表における東西風, 即ち<u_200>と<u_S>を用いて定義する.<u_200>と<u_S>は近似的に逆位相(バロクリニック)である.更に<u_200>(<と<u_S>を用いて定義する.<u_200>と<u_S>は近似的に逆位相(バロクリニック>)である.更に<u_200>(<u_S>)と年平均<OLR>とは同(逆)位相である.最も積雲活動の活発なインドネシア上空では強い<u_200>の東風が吹き, 下降域の中心である東太平洋の130°W附近では<u_200>は西風である.反対に<u_S>はインドネシア附近で西風, 東部太平洋で東風である.このように特異な<u_200>や<u_S>の構造は赤道における熱源分布(<OLR>)では説明できない.年平均赤道東西循環は赤道から遠く離れた地域からの外力によって支配されている.例えばモンスーン域や中緯度偏西風帯における年変動(annual cycle)によって発生したEliassen-Palm(E-P)波束が重要なインパクトを与えている.季節内擾乱(周期90日以下)によるE-P波束も年平均東西循環の維持に貢献している.
- 社団法人日本気象学会の論文
- 1993-09-30
著者
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