乱流クロージャーモデル・粒子拡散モデルを用いた拡散パラメータの計算
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概要
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Langevin方程式を出発点として,粒子型拡散計算モデルを導いた.これと,乱流クロージャーモデルレベル2.5を用いた一次元境界層モデルを用いて機械的乱流が卓越する場合及び熱的乱流が卓越する場合について平坦地形上での気象場及び拡散の数値計算を行い,汚染物質の広がりのパラメーターσ_Y,σ_Zについて議論した.水平風のラグランジュ時間スケールの鉛直風のそれに対する比は5程度であると推定された.近中立の場合のσ_Y,σ_Zの計算結果はパスキルチャートの安定度分類Dの値と良い一致を示した.広がりのパラメータは粗度が大きいほど大きくなるが,風下遠距離では粗度の違いによる差は相対的に小さくなる.放出高度が高いほど広がりのパラメータは小さくなるが,地上100mまでの間では,特にσ_Zでは,放出高依存性は小さい.熱的混合層が発達する場合のσ_Zとσ_Yの日変化が得られた.σ_Zは日中には大きな値をとるが,風下遠方では混合層高度Hmにより制限され,Hm/√3の程度の値を持つ.
- 社団法人日本気象学会の論文
- 1993-02-28
著者
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