秋播小麦雑種初期世代の耐寒性に関する集団選抜の効果
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概要
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1.耐寒性の強弱2品種の組合せによる雑種集団を用い、初期世代地表露山法により耐寒性に関する4通りの集団選抜を行つた。F_6世代で,これらの後代に両親と育成系統を加え、耐寒性,S.g抵抗性,叢性について比較試験を行つた(第1表)。2.集団選抜の効果は顕著で、露出処理回数の多い集団ほど耐火性並にS.g.抵抗性の系統を多数含み叢性では直立型が淘汰されて中間乃至匍匐型に傾いた(第2表第1図)。なお,連続世代露出処理された集団からは、耐寒性の超越系統が見出された(第3表)。3.分散分析によつて遺伝力を推定し,全集団で.叢性74%,耐寒性67%,S.g.抵抗性44%の推定値をえた。耐寒性には集団間でも異る価を示し,遺伝力にも選抜の効果が認められた(第4表)。4.共分散分析によつて推定した遺伝子型相関により耐寒性と叢性、並にS.g.抵抗性との間に強い遺伝的連関が認められた(第5表)。5.これらの知見から,寒地における秋播小麦の耐冬性に関する育種方法に2〜3の考察を加えた。
- 日本育種学会の論文
- 1959-06-25
著者
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