稲のX線処理後代に見出された穂の退化突然変異について
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概要
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台湾に栽培される水稲在来種第一期作性品種「柳州」の乾燥種子にX線25kr照射し,その後代系統を多数育成したところ,第3代系統の1に穂が葉片に変化する変異体を発見した。その外部形態,穂始原体の解剖学的観察,および糖分化促進手段としての短日処理を行つだ。次の事実が見出された。1.穂の退化変異体は正常個体に比べて稍矮生,葉数は増加し,分蘂は少く,茎の先端が分枝し,種とたるべき始原体カミ葉片と転化した。2.この変異体は正常に対して単純劣性であった。3.変異体の穂始原体の分化は正常個体と同時期に始まり,正常穂の分化に類似する順序に枝と葉の芽が発生する。4、変異体を10時間の短日処理を行うと,正常の穂を分化する。
- 日本育種学会の論文
- 1961-03-25
著者
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