半球スケールの準10年振動とその北日本への影響
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概要
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北日本に見られる地上気温の顕著な準10年振動と北大西洋振動(NAO)との関係について調べた。NAO指数に基づく回帰解析の結果、高緯度域ではカナダ東部・グリーンランドと北欧・シベリアとの間に、また、中緯度域ではアメリカ東部と北アフリカ・中東との間に、位相が逆の気温アノマリが見い出された. このような気温変化のメカニズムとして、風のアノマリによる平均温度移流が考えられる。特にシベリアの気温変動は東ヘ広がり、北日本に顕著な準10年振動をもたらしている. NAOと同調する準10年振動は、更に東側に位置する北太平洋にも見られ、特にアリューシャン低気圧や亜寒帯フロント上の海面水温に顕著に現れる。
- 社団法人日本気象学会の論文
- 1999-04-25
著者
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謝 尚平
ハワイ大学国際太平洋研究センター・気象学教室
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野口 英行
北大・地球環境
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謝 尚平
北海道大学大学院地球環境科学研究科
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野口 英行
北海道大学大学院地球環境科学研究科
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松村 伸冶
防災科学技術研究所
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