VIRSによる測定を利用したTMIのビームフィーリング誤差の改善について
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概要
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ビームフィーリング誤差は, 宇宙からの受動的マイクロ波放射計による降雨強度の推定において, 重要な問題である. 降雨は, 熱帯降雨観測実験(TRMM)マイクロ波イメジャー(TMI)のフットプリントに一様には分布しないことがある. 視野におけるこの降雨の非一様性と, 降雨強度・輝度温度(R-T)間の非線形関係は, 推定誤差を生みだす. このような誤差は, もし高空間分解能の降雨/非降雨に関する情報が得られれば, 低減させることができる. TRMMに搭載された可視・赤外スキャナー(VIRS)は, 雲量, 雲型, 雲頂温度を高分解能(衛星直下で2km)を求めることができる. 本研究では, マイクロ波による単純な降雨推定アルゴリズムを利用したTMIの降雨推定を改善するために, VIRSによって得られる降雨/非降雨情報がどの程度役立つかについて調べた. その結果, VIRSによる降雨/非降雨情報を利用して, 降雨推定精度は降雨強度に依存することが明らかになった. 一般に, 中程度もしくは強い降雨の場合は, フットプリント中の降雨/非降雨率を過小評価するよりも過大評価する方がよい. 一方, 弱い降雨の場合は, 逆に過小評価する方がよい. 強い降雨(r>20mm hr^<-1>)のTMIによる降雨推定は, 散乱効果を考慮した場合, VIRSによる支援によって改善することができる.
- 1996-08-25
著者
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Lim H‐s
Korea Aerospace Res. Inst. Taejon Kor
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Lim Hyo-suk
Korea Aerospace Research Institute
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Lim Hyo-Suk
NASA Goddard Space Flight Center
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Han Deaesoo
NASA Goddard Space Flight Center