大気大循環モデルに現れた混合ロスビー・重力波と対流との関係
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概要
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大気大循環モデルで再現された混合ロスビー・重力波(MRGW)と対流との関係を調べた。下層の境界条件として全領域で海洋を与えた大気大循環モデルを用いて数値実験を行った。対流のパラメタリゼーションの方式(修正したKuo方式と対流調節法)や熱帯の海面水温(東西方向には一様)を変えて幾つかの数値実験を行った。その結果、実験毎にITCZ(熱帯収束帯)の位置が変化することがわかった。赤道を挟んで2つのITCZが存在するような海面水温分布を与えた時、活発なMRGWが現れる。モデルに現れたMRGWの構造や強さは、海面水温分布や対流のパラメタリゼーションに左右される。MRGWが最も活発な実験の時の波の垂直構造を調べた。その結果、対流圏中・下層では対流活動に呼応して異なった東西スケールを持った幾つかのMRGWが存在するが、上部対流圏や下部成層圏では長い波長の波しか存在しないことがわかった。
- 社団法人日本気象学会の論文
- 1993-06-25
著者
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Hendon H
Univ. Colorado Colorado Usa
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Hess Peter
米国大気研究センター
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Hendon Harry
米国コロラド大学大気理論・解析センター
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Battisti David
ワシントン大学大気科学教室