2つの積雲対流パラメタリゼーションのGCMによる感応実験
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概要
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Betts-MillerとArakawa-Schubertの積雲対流パラメタリゼーションの感応実験を実行した。水平分解能T21、鉛直20層のCCSR/NIES大気大循環モデルを用いて、一連の6カ月積分を行い、最後の3カ月、6-8月の時間平均値で比較を行った。再現された大規模場の構造はだいたい似ているが、いくつかの注目すべき違いが存在する。それは、北半球中緯度の中・上層の温度、熱帯対流域の対流による最大熱源の位置、境界層での熱源/冷源、熱帯西太平洋の降水パターン、乱流による熱輸送の鉛直分布である。Betts-Millerスキームのパラメタ実験では、熱帯西太平洋の降水パターンが飽和圧力差のみでなく緩和時間や安定度に非常に敏感である。また対流による降水と大規模凝結による降水の比率は飽和圧力差にもっとも敏感であることも示される。
- 社団法人日本気象学会の論文
- 1995-12-25
著者
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Baik Jong-jin
School Of Earth And Environmental Sciences Seoul National Univ.
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Baik Jong-jin
東京大学気候システム研究センター
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高橋 正明
On Leave From Global Environment Laboratory Yonsei University
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