定常傾圧波動のラグランジュ運動を調べる実験 : 渦の内部構造
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概要
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回転円筒水槽実験で観測される定常傾圧波動の基本的構造は、低圧性・高圧性の渦、渦の間を蛇行する上層(東向き)・下層(西向き)ジェット流と境界層でできている。この構造をもとに、最近、菅田・余田は円筒水槽内の流体粒子のラグランジュ運動を数値的に調べた。彼らの結果に刺激されて、数滴の赤インクをジェット流叉は渦に注入する回転円筒水槽実験を行い、ドリフトする波と共に回転する座標系で観測した。流体中に現れたインクの三次元模様は渦の内部を明らかにした。即ち、渦の内部は中心層とその外部の遷移層から成っている。中心層はどちらかと言えば孤立層に近く、さらに上層と下層に分離している。遷移層では流体粒子はその外部と行き来をし、中心層にはめったに行かない。低圧性渦の下に起こるエクマンパンピングと思われる現象のようないくつかの興味ある現象についても又ここで示す。
- 社団法人日本気象学会の論文
- 1995-02-25
著者
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田島 俊彦
福井県立大学 学術情報センター
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中村 敏郎
技術部
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中村 敏郎
富山高専
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田島 俊彦
国立富山工業高等専門学校
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中村 敏郎
国立富山工業高等専門学校
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黒田 貴紀
富山高専
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黒田 貴紀
国立富山工業高等専門学校
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