新規非イオン性等浸透圧造影剤iodixanolのラットおよびウサギにおける生殖発生毒性
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概要
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Iodixanolの生殖発生毒性をラットおよびウサギを用いて実施した。ラットにおける妊娠前および妊娠初期投与試験では,雄動物の1.0 gI/kg/day以上の用量群で四肢および顔面の腫脹, 摂水量増加が認められ, 2.0 gI/kg/day群ではさらに摂餌量の減少が認められたが, 雌動物には毒性兆候は見られなかった。また, 雌雄動物の生殖能力にも投薬の影響は認められなかった。以上のことから, 本試験における雄動物の一般毒性学的無毒性量は0.3 gI/kg/day, 生殖機能に対する無毒性量は2.0 gI/kg/dayであると考えられた。雌動物および胎児に対する無毒性量は2.0 gI/kg/dayであると考えられた。ラットにおける胎児の器官形成期投与試験では, 母動物に薬物の毒性を示す変化は認められず, 胎児ならびに出生児の生後発育にも投薬に関連した変化は認められなかった。以上のことから, 母動物, 胎児ならびに出生児に対する無毒性量はいずれも2.0 gI/kg/dayであると考えられた。ウサギにおける胎児の器官形成期投与試験では, 明らかに投薬に起因すると考えられる変化は母動物および胎児のいずれにも認められなかったことから, 母動物および胎児に対する無毒性量はいずれも2.0 gI/kg/dayであると考えられた。ラットにおける周産期および授乳期投与試験では, 明らかに投薬に起因すると考えられる変化は母動物および出生児のいずれにも認められなかった。以上のことから, 母動物ならびに出生児に対する無毒性量はともに2.0 gI/kg/dayであると考えられた。
- 日本トキシコロジー学会の論文
- 1995-10-15
著者
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坂口 ゆかり
第一製薬株式会社 開発研究所 安全性研究センター
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原田 滋雄
第一製薬株式会社 開発研究所 安全性研究センター
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藤川 香津子
第一製薬株式会社 開発研究所 安全性研究センター
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HOLTZ Eckart
Nycomed Imaging A. S., Imaging Research and Development Division
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SMITH Janet
Huntingdon Research Centre Ltd.
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SVENDSEN Ove
SCANTOX Biological Laboratory Ltd.
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Holtz Eckart
Nycomed Imaging A. S. Imaging Research And Development Division
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原田 滋雄
第一製薬株式会社 安全性研究所