ラット精子形成に及ぼす制限給餌の影響
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概要
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ラット精子形成に及ぼす制限給餌の影響を検討した.11週齢の雄ラットに飽食時の75%,50%および25%の飼料を与えて4週間飼育すると,体重は飽食で飼育したラットのそれぞれ90%,72%および54%まで減少した.さらに飽食時の25%の飼料を与えた群では精巣重量が減少した.しかし,いずれの群においても精巣内精子数に変化は認められなかった.精巣の組織学的検討の結果,飽食時の25%の飼料を与えた群では,ステージ7のパキテン精母細胞の変性および減少が認められた.これらのことから4週間の制限給餌で体重が対照群の72%まで減少しても,精子形成に障害を及ぼさないが,54%まで減少した場合にはステージ7の精細管のパキテン精母細胞の変性などの変化が惹起されることが明らかとなった.
- 日本繁殖生物学会の論文
- 1996-12-01