Bromperidolのラットにおける胎仔の器官形成期投与試験
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概要
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Wistar-Imamichiラットを用い, bromperidolを0.2, 1.5および10.0 mg/kg/dayの用量で妊娠7日から17日まで強制経口投与し, 母動物に対する影響ならびに胎仔に対する催奇形性および次世代動物の生後発育と諸機能発達に対する影響について検索した。1. 母動物に対する影響は1.5および10.0mg/kg群で認められ, 鎮静, 一過性の体重減少, 摂餌量, 飲水量および臓器重量の減少が観察されたが, 剖検所見では特記すべき異常はみられなかった。死亡動物は1例も観察されなかった。2. 流産, 早産, 分娩異常は観察されず, 哺育状態も良好であった。3. F_1動物に対する影響では10.0 mg/kgで胎仔体重の減少, 中手骨および中足骨の化骨遅延, 1日齢哺育仔生存率の低下, 眠瞼開裂の遅延, 分娩時から生後10週にわたる体重増加抑制および臓器重量の減少が観察され, 妊娠期間中の摂餌量減少等による二次的影響と考えられる成長抑制が示唆された。4. 投与に起因すると考えられる胎仔の外表, 内臓, 骨格の異常は観察されず, F_1動物の行動, 学習機能, 外***の分化, 生殖機能には各投与群とも特記すべき変化は認められなかった。5. 以上の結果から, 母動物の生殖に対する無影響量は, 妊娠, 分娩, 哺育に異常の認められない10.0 mg/kgと考えられた。次世代動物に対する無影響量は1.5 mg/kgと推測された。またbromperidolは1O.O mg/kgにおいて催奇形性を示さないものと推測された。
- 1984-06-15
著者
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今井 節夫
財団法人 動物繁殖研究所 安全性試験研究センター (試験実施施設)
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田内 清憲
(財)動物繁殖研究所
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竹島 勉
財団法人 動物繁殖研究所 安全性試験研究センター
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今井 節夫
財団法人動物繁殖研究所
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田内 清憲
財団法人動物繁殖研究所
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黄 坤正
財団法人動物繁殖研究所
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竹島 勉
財団法人動物繁殖研究所
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須藤 琢雄
財団法人動物繁殖研究所
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田内 清憲
動物繁殖研
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竹島 勉
動物繁殖研
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