ライフステージと食味嗜好性 : 第1報
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概要
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年齢6〜79歳の各年齢層別男女(男子971名,女子1039名の計2010名で構成)を被検者として,甘・酸・塩・苦味食品に対する食味嗜好調査を行い,性及び年齢によって群別した各群間の食味嗜好構造を主成分分析ならびにクラスター分析を適用し検討した。結果は次のようであった。1.主成分分析の結果得られた第1,第2,第3主成分に対する寄与率はそれぞれ58.0%,30.4%,6.4%であった。第1主成分は性・年齢を通じて全般的な嗜好度の大きさ,第2主成分は年齢による嗜好の相異,第3主成分は性別による嗜好差を表す因子と解釈された。甘・酸・塩・苦味食品は3次元空間上で「若年層男女群の嗜好食品」,「中・高年層男子群の嗜好食品」,「中・高年層女子群の嗜好食品」,「性・年齢を通じて嗜好度の小さい食品」のクラスターに分類・観察され,性及び年齢層ごとに異なる嗜好パターンが展開された。2.クラスター分析結果,樹形図によると,第1群は従来から日本人に親しまれていると考えられる甘味・塩味食品で中・高年層群の嗜好食品,第2群は比較的新しい外来の甘味・酸味食品で若年層群の嗜好食品,第3群は苦味食品で性・年齢を通じて全般的に嗜好度の小さい食品となっていた。
- 1991-02-20
著者
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