臨床部門
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概要
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本年度の研究内容;兼任している付属第二病院健康管理科を受診する人間ドック受診者および川崎市老人健康診査受診者を対象として生活習慣病の診断と予防に関する研究および現代老人の健康度と生活習慣との関連についての研究をすすめている。本年度はインスリン抵抗性と生活習慣病との関連についていろいろな角度から検討した。インスリン抵抗性の指標にはHOMA (Homeostasis Model Assessment)法を用いた。空腹時血糖と空腹時インスリンからインスリン抵抗性(HOMA-R)を算出(空腹時血糖(FPG)×空腹時インスリン(FIRI)÷405)し, 肥満, 高血圧, 耐糖能異常, 高脂血症, 高尿酸血症, 肝機能異常, 喫煙などとの関連について検討した。併せ持つ生活習慣病の数が増加するほどインスリン抵抗性が高くなることがわかった。また肥満との相関は高かったが喫煙, 飲酒との相関は少なかった。インスリン抵抗性はインスリン非依存型糖尿病の発症要因ばかりでなく冠動脈疾患をはじめとする動脈硬化性疾患の危険因子として注目されているが, 本年度の結果から総合的に肝機能異常や耐糖能異常などを伴う肥満においてインスリン抵抗性が高く, 生活習慣の改善が冠動脈疾患など動脈硬化性疾患の予防おいて重要であるとの報告をした。
- 2000-03-25
著者
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