臨床部門
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概要
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臨床部門の再活動;過去2年間空席となっていた臨床部門責任者が平成10年4月1日付で決定し臨床部門の活動が再スタートした。たった一人の構成であるが第二病院健康管理科と兼任し基礎的研究が主である本研究所の中で臨床面からの老年病の現状を分析し病態の解明および対策予防を目標とする。本年度の研究内容;現在は健康管理科を受診する人間ドック受診者年間約1000名および川崎市老人健康診査受診者約700名を対象として生活習慣病の診断と予防に関する研究および現代老人の健康度と生活習慣との関連についての研究をすすめている。本年度は老年者の肥満と生活習慣病との関連を検討し見かけ上の肥満はないが体脂肪率の高いグループ(隠れ肥満)に高血圧, 高脂血症などの生活習慣病の合併が高率である事や人間ドックの丁寧な事後指導が生活習慣病の予防に有効であるなどを報告した。また, 血中BNP(B型ナトリウム利尿ペプチド)の測定結果から老年者には自覚症状の乏しい潜在性の心不全が高率に存在すること, および血中BNPの測定がその診断に有効であることを発表した。今後はさらに現代における老年者のプロファイルを遺伝的要因と環境的(生活習慣)要因の2方向からデータを蓄積, 解析することによって老年病予防の研究をすすめていきたい。
- 日本医科大学の論文
- 1999-03-25
著者
関連論文
- 臨床部門
- 在宅老人の精神, 心理的評価について : 老人検診における痴呆, うつ, 心気状態の判定および評価(平成 12 (2000) 年度公開セミナー(老研研究発表会)(平成 12 年 1 月-12 月)
- インスリン抵抗性と生活習慣病について(平成 11 (1999) 年度公開セミナー(老研研究発表会)(平成 11 年 1 月- 12 月))
- 老年者における潜在性心不全の診断(平成 10 (1998) 年度研究発表会(平成 10 年 1 月-12 月))
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