企業間連携と日本の製造業の新たな戦略 : 企業境界の再構築(<特集>21世紀の日本のものづくり戦略-変革とこだわり-)
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概要
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生産の領域は, 長い間, 工学的に組み立てられた領域であり, 外部環境への対峙を課題とする企業戦略が論じられる場と思われていなかった.しかし, 21世紀を迎えて, 情報通信技術の進歩, 市場のグローバル化, 需要の多様性をもたらす市場の成熟化などの変化によって生産の領域も, さまざまな戦略問題を引き起こしている.本稿では, この領域ですでに変化に対応し, ドミナントになりつつある戦略, なんらかの理由で放棄されたが理論的には有望な戦略, まだ主流となっていないが萌芽的に観察される有望な戦略を見出して分析することにより, その理論的合理性を明らかにしてみよう.新たな戦略として取り上げるのは, (1)アウトソーシング・ビジネスの勃興による産業融合と専門企業の登場, (2)大量注文生産, セル生産を企業内部で実行するインターカンパニーバリューチェーン戦略, そして(3)親会社との長期的取引が唯一の戦略であった中小零細工場が, 試作品市場においてネットワークを用いた仮想市場を創生している事例である.
- 2005-09-01
著者
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