高周波による穀類乾燥の2,3実験例
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
高周波を利用した実用的乾燥設備については,現在のところ,木竹材の加工が主であって,その他には繊維関係・薬品類・ゴム・熔接・熔解・焼入などがあるカミ,農業関係では繭の殺蛹に一部利用されているに止まり,一般の穀類乾燥については,未だ実用の域に達していないようである。高周波を利用した乾燥設備の特長としては,(1)昇温時間が早い,(2)熱効率がよい,(3)負荷に供給される電力を容易に変えることができる等の利点があるが,逆に欠点とするところは,(1)真空管の消耗費を多く要する,(2)最初の設備費が高い,(3)大電力のものになると専門の技術者を要する,(4)厚い木材乾燥の場合には内部割れを生じ易い等の諸点が挙げられている。穀類の乾燥については,上記の外に基礎的・技術的叉は実用的な諸研究を,今後に切り開いて行かねばならない。以上のような現状にあるために,ここに述べる実験例は極めて初歩的な段階にあるを免れ難いので,御諒承を頂きたいと同時に,これに関連した研究者先牽の御指導を賜りたいと考える。
- 日本作物学会の論文
著者
関連論文
- わが国水稲作況に及ぼす台風災害の地域性について (第116回講演会)
- 高周波による穀類乾燥の2,3実験例
- 九州地方における水稲作況の地域性に関する研究 : (II)凶作発現の地域性
- 九州地方における水稲作況の地域性に関する研究(1)
- 反収増加率よりみた我国米作の4地域群 (第107回講演会)