幼穂形成期以降の気温が水稲の稔実におよぼす影響
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概要
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暖地における豊熟不良の原因を,幼穂形成期以降の気温の面から検討するため,簡易型人工気象室を使用して,早期水稲(コシヒカリ,宮崎1号)および普通期水稲(農林18号,クチカラ)について,幼穂形成期〜出穂期,出穂期〜成熟期,幼穂形成期〜成熟期の3期に分けて,各々高温,中温,低温処理をおこなった。試験の結果を要約すると次のとおりである。(1)早期水稲では幼穂形成期〜出穂期の低温(17土4℃)が不穏籾の発生と,また出穂期〜成熟期の高温(22土4℃)が発育停止籾の発生と密接な関係が認められた。(2)普通期水稲では幼穂形成期〜出穂期の高温(32士4℃)が不穏籾の発生と,また出穂期〜成熟期の高温(30土4℃)が不穏籾並びに発育停止籾の発生と密接な関係が認められた。宮崎県においては過去早期水稲並びに普通期水稲に原因不明の不稔が発生しているが,本試験を通じて,気温の影響が少なくないことが推察できた。
- 日本作物学会の論文
- 1968-06-20
著者
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