水稲の不耕起レンゲ草生直播栽培 : 代用農機による条播法

概要

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当初は, レンゲの雑草抑制効果と肥効に頼って, 無農薬, 無肥料で栽培試験をする予定であったが, 生育中期よりヒエの繁茂が激しく, 除草剤に頼らざるを得なかった.結局は, それでも抑えきれずに手取り除草を行った.不耕起栽培で, 雑草種子を土中に埋没させないことによる雑草根絶の効果は, 少なくとも2〜3年は連続して不耕起栽培を行わないと現れないようで, 除草剤を使わない農法は, 今後の継続に期待されよう.また, レンゲを均一に繁茂させることは非常に難しかったため, 同じ施肥区でも基肥となるレンゲの量が同じとは言えず, 異なる施肥区間の差を厳密に論じることは避けた方がよいように思われた.しかし, 無肥区でも, 慣行と比較して論じられる程度の収量が得られたので, さらに, どこまで化学肥料や除草剤を減らすことができるか, などの厳密なデータを集める必要がある.また, 発芽から苗立ち期にかけての地表面付近の微気象要因および土壌表面の状態が, この栽培法に独特のものであると考えられるので, これらについてのデータも集める必要がある.
日本作物学会の論文
1995-03-31