水稲新品種「妙高高原早生」
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概要
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新潟県中頸城郡の頸南地区は, 県の西南端に位置し, 水田は妙高山麓の標高200mから800mまで分布している。標高200m〜400mの山間台地では, 本県奨励品種コシヒカリ, トドロキワセ, 越路早生が主として作付され良質米が生産されている。しかし, 標高400m〜800mの高標高地では, 地形や気象条件が多様で環境条件が厳しく, 冷害の発生もあり, 作柄は不安定で収量水準も低い。その為, 作付品種の熟期が限定され, 高度の耐冷性や耐病性が要求される。こうした条件下で主として早農林, アキヒカリ, シモキタなどの品種が栽培されている。このような背景のもとで高冷地向のすぐれた適品種の選定が強く望まれていた。水稲新品種「妙高高原早生」は, ホウネンワセの中から見い出されたいもち耐病性と耐冷性を備えた極早生粳種である。1986年度の作付面積はおよそ10haあり, 今後とも高冷地向の品種として期待される。本品種は, 中頸城農業改良普及所(旧新井農業改良普及所), 妙高高原町役場, 妙高高原農業協同組合, 新潟県農業試験場, 新潟県農業専門技術員室及び青森県農業試験場藤坂支場の緊密な連携のもとで育成された。関係各位に厚くお礼を申しあげる。
- 日本作物学会の論文
- 1987-03-31
著者
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