北陸における水稲収量停滞の技術的打開策についての一考察(北信越地域の水稲収量の停滞をどう打開するか)
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概要
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北陸は東北と並んで米の単収の高い地域であるが, 近年東北の多収地帯では県の平均単収が600kgを超えているのに対し, 北陸の各県では500〜530kgに低迷し, その差は拡大傾向にある。この要因としては気象・土壌などの環境条件や技術条件の外に経営条件が考えられる。つまり北陸では兼業化率が高く, かつ経営規模が小さい。また, 多収よりも良質米の出荷により所得確保を重視した品種選択が行われていることなど技術以外の要因も考えられる。従って, 単に技術の改善のみではこの収量停滞を打開することは困難であろうが, ここでは北陸の稲作を東北の多収県である秋田と比較しながら技術上の問題点を明らかにし, 収量停滞を打開するための技術の改善方向について考察する。
- 日本作物学会の論文
- 1986-03-31