水稲の稈基部強化に関する研究 : 第 1 報登熟期間中の節間重の消長について
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概要
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下位節間の単位長さ当り節間重が挫折抵抗力との間に何らかの関連があると想定して, 登熟期間中の節間の重量変化とその変化の原因を追求し, さらに各種栽培条件のもとでの登熟期間中の動きと成熟期の節間重との関連を綜合的に検討する目的で試験を行い, 次の結果を得た。1 いずれの栽培条件でも節間重の消長は穂部重量増加の消長と逆の関係にあり, 出穂後25日目前後には穂部重量がほぼ最大値になる時期であると同時に節間重の最低値を示す時期で, のち玄米重増加の完了とともに節間重が再び増加する。2 基肥窒素量を異にした場合, 多肥区は出穂期から成熟期まで, 少肥区より常に軽く経過している。3 栽植密度を異にする間では出穂時の節間重は疎植の方が重いが, 成熟期にはその傾向は必ずしも一致しない。とくに窒素施用量の多い条件のものとでは, その関係が逆転する場合さえある。4 以上のことから, 収穫時の節間重の大小で登熟期間中のそれを推定することは, 基肥量を異にした場合では可能であるが, 栽植密度を異にするときは困難である。
- 日本作物学会の論文
- 1965-03-15
著者
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