ダイズの開花・結実に及ぼす開花期低温の影響
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概要
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開花期の低温条件が, ダイズの開花・結実に及ぼす影響を, 有限伸育型で成熟期群IVに属するエンレイ, オクシロメ, スズユタカについて検討した.開花始め4日後から2週間の低温処理(昼15℃, 夜13℃)を行い, 開花日別開花数および結莢率を調査した.エンレイでは, 低温処理による影響が顕著に現れ, 処理の開始とともに開花数が著しく減少し, 低温処理開始前後各2日間の花はほとんど結実しなかった.オクシロメでは, 低温処理の開始とともに開花数がやや減少する傾向を示したが, 結莢率は低下しなかった.スズユタカでは, 低温による影響はほとんどみられなかった.以上の結果から, エンレイはオクシロメやスズユタカよりも低温に弱いこと, 特に開花後に低温感受性の高まる時期のあることが示唆された.エンレイでは, 低温によって一時的に開花・結実が阻害されたが, その後, 低温処理期間中にもかかわらず結莢率が上昇した.
- 日本作物学会の論文
- 1998-06-05
著者
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