夜間照明が早期水稲品種の出穂および収量並びに収量構成要素に及ぼす影響(品種・遺伝資源)
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概要
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近年, 宮崎県においても夜間営業店舗や街路・道路上に設置された夜間照明が早期水稲の出穂遅延を引き起こし, 水稲に対する問題が生じてきている.本研究では夜間照明が早期水稲品種の出穂遅延に及ぼす影響および夜間照明時期と強さが早期水稲品種の出穂および収量並びにその構成要素に及ぼす影響を宮崎県総合農業試験場内の水田ほ場試験で検討した.夜間照明による出穂遅延はコシヒカリがきらり宮崎より大きく, 移植から出穂期までの長期照明ではコシヒカリが約4Lx, きらり宮崎が約30Lxの照度から出穂の遅延が認められた.夜間照明によるコシヒカリの出穂遅延は, 幼穂形成始期前18〜3日の照明で最も大きく, 次いで幼穂形成始期前2〜後12日において大きかった.分げつ期から出穂期までの照明では約6Lxから遅延し, 照度117Lxで約25日の遅れがみられ, また長稈となる傾向を示した.幼穂形成始期前2日〜出穂期の照明では登熟歩合が低下した.コシヒカリの収量低下は幼穂形成始期後13日から出穂期までの照明で最も大きく, 夜間照明の時期が出穂に近いほど登熟歩合が低下し, 減収傾向が大きくなると考えられた.コシヒカリときらり宮崎の夜間照明に対する出穂反応の差から, 街灯等に近いところの水田には, きらり宮崎を栽培することによって被害の軽減が期待される.
- 2001-09-05
著者
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