二条オオムギ種子の休眠覚醒および休眠打破に関する研究 : 第1報 播種期および刈取時期を異にした場合の休眠覚醒に及ぼす影響
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概要
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二条オオムギの播種期および刈取時期の差異が種子の休眠覚醒におよぼす影響を検討した. 供試品種は「アサヒ19号」,「成城17号」,「さつき二条」である. 播種期の実験では早播,適期播および晩播して栽培したものを成熟期刈りした. 刈取時期の実験では,適期播したものにつき早刈り,成熟期刈りおよび晩刈りした. 早播すると他の播種期よりも休眠覚醒が遅れる傾向が見られた.一方,早刈りした場合は他の刈取時期よりも休眠覚醒が遅れていた. 粒厚と休眠覚醒の遅速の関係についてみると播種期,刈取時期の2実験とも,種子の粒厚が(2.8mm以上)>(2.5≦〜<2.6mm)>(2.2≦〜<2.4mm)の順に休眠覚醒が早かった. しかし,早刈りし直ちに脱粒すると,刈取り風乾後に脱粒した場合と異なり種子の粒厚間による休眠覚醒の遅速の差異は小さくなった. したがって人為的耕種要因としての播種期と刈取時期の早晩は種子の休眠覚醒に影響を及ぼすことがわかった.
- 日本作物学会の論文
- 1991-03-05
著者
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