イネの放射線種子照射当代における生育、稔性障害について
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概要
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放射線照射が当代植物の生育に及ぼす影響は、生存率、幼苗期での草丈、成熟期での稔性等種々の調査があるが、本調査では放射線種子照射当代の成熟期の集団についての知見である。幼苗期での生育極不良個体の栽植漏れ、本田栽植後の致死個体の存在等があるが、生存個体の生育で長さに関する形質は比較的均一で放射線照射の効果は明らかでなかった。しかし、穂数、稔性については影響が明らかであった。特に稔性は、線量により異なり2つの関係式が導かれた。また高線量照射では1穂頴花数の増加は著るしい稔性低下をもたらした。次代養成のためのM_1種子の確保は、突然変異育種の効率に関する課題であるが、高線量照射の際にはM_1養成の規模と養成法についての設計が当代植物の稔性との関係で特に注意されなければならないことが示唆された。
- 日本作物学会の論文
- 1983-08-08
著者
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