植物への外来遺伝子導入によるカビ, ウイルス・ウイロイド耐性の賦与 : 耐病性植物の作出
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概要
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カビによる感染病の半分以上は, 糸状菌によって引き起こされる.糸状菌の細胞壁の共通な構成成分は, キチン・グルカンであり, これらの分解物がエリシター(抵抗性反応を誘導する物質)となるダイズ植物の受容体蛋白質をコードする遺伝子を他の植物に導入することによって, その植物に抵抗性反応を引き起こすシグナルを入れることができれば, その植物にとって病原性のある糸状菌に対して, 抵抗性を賦与することが可能となるかも知れない.また, 病原性ウイルス・ウイロイドのほとんどのものはRNAウイルスであり, これらは複製時に必ず二重鎖RNAの形態をとる.また, ウイロイドRNAは, ヘアピン構造をとる.このような二重鎖RNAを特異的に認識しウイルス・ウイロイドRNAを分解するような酵素(酵母Shizosaccharomyces pombe由来二重鎖RNA分解酵素pacl, 動物細胞由来のインタフェロン誘導性2′, 5′-Oligoadenylate Sythetase/Ribonuclease L system)を植物で発現させることによって, 植物にウイルス・ウイロイド抵抗性を賦与することができるかも知れない.上記の外来遺伝子を導入したトランスジェニック植物が複数のカビ, あるいは複数のウイルス, ウイロイドに抵抗性を持つことを示し, 私達のアイデアの妥当性を検証した.
- 日本農薬学会の論文
- 2000-02-20
著者
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