クロルジメフォルムおよびその代謝物のカエル腹直筋におけるアセチルコリン収縮阻害作用と毒性の関係
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概要
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本報ではクロルジメフォルム塩酸塩(N′-(4-chloro-o-tolyl)-N′, N′-dimethylformamidine HCl, CD)のカエル腹直筋に対する高濃度(10-0.1mM)での収縮作用および低濃度(0.5-0.01mM)でのアセチルコリン収縮阻害作用が, in vivoでのカエルに対する投与においてどのような影響となって現われるか, また代謝が進むにつれ毒性との間にどのような相関がみられるかを調べる目的で実験を行なった.また, クロルジメフォルムおよびその代謝物デスメチルクロルジメフォルム(N′-(4-chloro-o-tolyl)-N-methylformamidine, DM)が強いモノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害作用をもつため, 特異的MAO阻害剤についても同様に相関性を検討した.その結果, DMに顕著な収縮作用が認められたほか, CD, N-formyl-4-chloro-o-toluidine (NF), 4-chloro-o-toluidine (CT)のいずれにも緩慢な収縮作用が認められたが, 毒性との間に相関はみられなかった.一方, アセチルコリン収縮阻害度の検定からは, 毒性と阻害度との相関性が見いだされ, この作用はin vivo投与でのカエルの中毒症状をも説明しうるものであった.MAO阻害剤について収縮性, アセチルコリン収縮阻害性とも一定の傾向をみることはできなかった.
- 日本農薬学会の論文
- 1976-11-20
著者
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渡辺 均
Laboratory Of Insect Toxicology The Institute Of Physical And Chemical Research
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深見 順一
Laboratory of Insect Toxicology, The Institute of Physical and Chemical Research
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石橋 定巳
Laboratory of Insect Toxicology, The Institute of Physical and Chemical Research
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石橋 定巳
Laboratory Of Insect Toxicology The Institute Of Physical And Chemical Research:(present Address)oka
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