夜盗虫成虫の筋電位における自発性興奮に及ぼすクロルダイメホルムおよびデスメチルクロルダイメホルムの影響
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概要
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本報ではクロルジメホルム塩酸塩(N-(4-chloro-o-tolyl)-N', N'-dimethylformamidine HCl, CDF)およびその代謝物の殺虫性, 惹起する中毒症状および筋電位に及ぼす影響などについて, アワヨトウ(一部カイコガを含む)を材料として実験を行なった.また, クロルジメホルムおよび代謝物デスメチルクロルジメホルム(N-(4-chloro-o-tolyl)-N'-methylformamidine, DMCDF)の示すモノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害作用とそれら殺虫性との相関を明らかにするため, 特異的MAO阻害剤についても同様に影響を検討した.その結果, CDF, DMCDFはアワヨトウ成虫の筋肉に反復興奮を引きおこし, 殺虫性と筋電位刺激作用との間に相関が認められた.また, CDF, DMCDFはアワヨトウ, カイコ両種の幼虫に対しては興奮的な中毒症状を惹起し, 顕著な摂食阻害性が認められた.MAO阻害剤は殺虫性, 筋電位刺激作用とも著しく弱く, また明確な中毒症状も見いだせなかった.
- 日本農薬学会の論文
- 1977-08-20
著者
-
渡辺 均
Laboratory Of Insect Toxicology The Institute Of Physical And Chemical Research
-
深見 順一
Laboratory of Insect Toxicology, The Institute of Physical and Chemical Research
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